ニューヨークのギャラリー「RESOBOX」は、タグラインで「Where Japanese culture resonates.=日本文化が響き合う場所」とうたっているとおり、日本文化関連の展覧会やイベントのみならず、書やけん玉、和食や編みぐるみ、漫画に至るまでの新旧を問わない日本文化のワークショップ運営やラーメンなどの日本食カフェ営業など本当に多角的に機能しているハコです。(→RESOBOXとの出会い)その場所を見つけて通い始めてから半年ほどして、自主企画でギャラリーとの共催でライブを行わせていただくことになりました。ニューヨークでは言葉の問題や気持ちの問題で自分で自主企画公演を行うことはかなりハードルが高かったのですが、オーナーの池澤氏は舞踏を知ってかしらずか当初から我々の活動には理解と興味を示してくださって、舞踏が「日本文化」であるというギャラリーのブランディングには外れてはいないし、このような形で関わりを持つことができるのが「響き合うハコ」の運営スタンスだったのか、まぁとにかく親近性を持っていただいていたんじゃないかな〜と思います。(注)ちなみに池澤氏はその段階で私のおどりをみたことはありません。
こうして自分のライブの日程を決め準備をして連絡などさせていただく中で、そのライブの前に行われるRESOBOXの企画イベントのクロージングパフォーマンスに舞踏と法竹で出演しませんかというお声がけをいただきました。そのイベントはENSO (円相)と名付けられた数ヶ月に及ぶアートプロジェクトで、簡単にいうとギャラリーを訪れた人が半紙に「円」を墨で描きそれらをつなげて展示していくというものなのですが、元から関わっていたわけではない我々に参加の機会をいただきもちろん喜んで参加させていただくことに。(注)はい、まだ誰も私のおどりをみたことはありません。
→Community Art Project – ENSO (円相)について(RESOBOXウェブサイト)
→ENSO Finale: Exploring Zen – Lecture and Multimedia Performance:ファイナルイベントについて(RESOBOXウェブサイト)
ファイナルイベントの展示で会場に所狭しと吊るされたされた大量の「円」の光景はなかなかの壮観で、その中でアメリカ人禅僧侶のZuiho Matthew Perezさんの法話と、書の日本人アーティストのアヤコウさん、BaseのBomb Sunさん(実はRESOBOXの当時の共同オーナーの田代さんだったりする、彼の即興演奏は素敵です。)、Master Wotazumi(法竹)と私の舞踏とで即興パフォーマンスを行いました。割と初めは神妙な雰囲気で行われていたのですが、私のおどりがおとなしく終わるはずはなく、また、アヤコウさんも私の体にペイントしはじめるなど割とやりたい放題でしたが清々しく会場に舞う250枚以上の「円」たちとともに散った感じでした。はじめて私のおどりをみたであろう池澤氏をはじめギャラリーのメンバー的に大丈夫だったかどうかわかりませんが、この日のイベントの様子は後日、日本語新聞の「週間NY生活」に写真入りで掲載され(→記事についてはこちら)、地元のコミュニティマガジン「Astoria Life」のRESOBOX特集の表紙を飾ることになりました。…ので多分大丈夫だったんだと思っています。