広島を中心に甚大な被害をもたらした西日本豪雨災害は広島に関係があるOddRoomingとしても多少の影響があったりしたのですが、その年の年末にMaster Wotazumiが広島で参加している即興バンドが西日本豪雨災害支援のチャリティーフェスに出演するというので、ちょうど年末の仕事納めもして休みに入ったことだし観に行こうかと画策しておりました。フライヤーを見せてもらうとフェスというだけに1日がかりのスケジュール。総勢10組以上のラインナップです。即興あり、空手演武あり、弾き語りあり、沖縄民謡ありの出演者の中になんかどこかで聞いたことあるような名前を発見して二度見。「佐藤タイジ」とは…?あの、シアターブルックのタ・イ・ジ・?プロフィールをどこからどこまで見ても紛れもないタイジのようです。ええ〜〜〜〜??Master Wotazumiが出演するライブの対バンにタイジが?
私が学生の頃は夜はいつもラジオを聴いていて主にそれで音楽情報を入手していました。当時聞いていたのはもっぱらJ-WAVEで、当時は明日のことなんか考えずに何かに熱中すると徹夜とかして次の日を一日無駄にしたりしていたのですが、そんな夜のお供はラジオ。シアターブルックの曲はJ-WAVEでヘビーローテーションしていてすごくよく聴いていました。「ドレッドライダー」「ありったけの愛」あたりが一番よくかかっていたかなと思います。周りの音楽のセンスの良さそうなミュージシャンの子も「タイジいいよね」みたいに話しており、「そうかタイジというのか」と知ってカラオケでも歌えるくらいにはなっていました。その私のヒリヒリするような青春の一コマを彩ったタイジがですよ。とりあえずWotazumiにライブに行くからと予約を伝えすぐに広島へ。
会場は公共施設のような公民館を少し大きくしたような場所でしたが会場内には一応ステージがあり、パイプ椅子を並べた客席でしたが照明やPAはそれなりに揃えて寄席のような規模感ですすんでおりました。会場内にはフードの出店もあり飲み物の販売もあって会場は公民館だけどちゃんと「フェス」になっていました。ライブの合間に飲み食いも楽しみつつ、とうとうタイジのライブの番が近づいてきたので私はもちろんパイプ椅子の客席の最前列に陣取りました。そしてタイジが登場、20年以上前と変わらないアフロの頭がカッコイイです。タイジのライブはギター一本とエフェクターなどの機材でフレーズをサンプリングしながら語りや言葉や歌を交え、旋律の反復のいきそうでいかないもどかしさは舞踏的。全体を通して溢れるグルーブ。そして超絶グルービーなギターの奏でとヴォーカル。最高潮に盛り上がりを見せ私は最前列で若者たちと肩を組みながら飛び跳ね踊り、叫びまくってそんな風にライブを観る経験はかつてなかったことなので、若い時にラジオで聴いていたタイジが目の前で圧倒的ライブを披露し20年以上の時を経て今それを体感していること自体に感動してしまって多分泣いていたんじゃないかと思います。まさに「ありったけの愛」をいただいた感じ。
フェスが終わると公民館の廊下みたいなところにタイジが出てきてくれていて私は本当に感動したことを伝えました。一応対バンのMaster Wotazumiが私が舞踏をしていることを紹介するとタイジは「舞踏なんてたいへんでしょう?すごいね」と労ってくれ(?)ああ、やっぱりタイジくらいのアーティストとなるとちゃんと舞踏といっただけでどういうものかわかっているんだな〜と感心したり。この時にタイジにいただいたサインが入ったデモCDと一緒に撮ってもらった写真は今でも近くに置いておいてこの感激をこころの栄養に変えていたりしています。
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徳島出身のタイジが阿波踊りをアレンジし奏でる近年のサウンドを収録したアルバム
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