ニューヨークで知り合いがあまりいないときに参加したPhilip翁のMusic Meditation「Open Music Ensemble」で出会ったAndreaはまるで少女のような澄み切った眼差しで私のことをすごく褒めてくれてぜひ何か一緒にしましょう的なことを言われ連絡先を交換したのだと思います。(→Open Music Ensembleのこと)だからと言って社交辞令も多いだろうしそんなにまた再会することはなかなかないだろうと思うものなのですが、Andreaはすぐに連絡をくれました。例によって当時の私の英語スキルはほぼゼロに近かったので言葉の意味を調べながらなんとかやり取りをするだけで必死だったのですが、どうやらAndreaは本当に私のおどりに何かを感じてくれたらしく「とにかく一緒に何かやりたい」という気持ちはわからないなりにすごく感じられました。ところでAndrea Wolperは調べてみると相当のキャリアのあるヴォーカリストで、Blue Noteにも出演するなど活躍しているようでした。しかしながらわざわざ私のおどりにシンパシーを抱くというのは、ヴォーカルの活動の一方でそういった即興の表現というかヴォイス(声)で自由の境地へ旅立つことへの探究心がとても旺盛な感性をもっているのかなと今にしてみると思います。その時はやり取りだけで必死でよくわからなかったのですが…。
Andreaはいますぐに共演できるようなライブはないけど、とにかくセッションしたいから彼女の自宅で稽古しないかと誘ってくれて、ヲヲ〜って感じでしたが彼女のご自宅へMaster Wotazumiとお伺いすることになりました。ただでさえおしゃれエリアのBlooklynの湾岸エリアにある素敵なテラスハウスでAndreaが出迎えてくれました。早速マイクなどをセッティングし稽古へ。中庭につながる広いリビングは踊るには十分の環境で、打ち合わせも特にせず(というか英語が話せないので細かい打ち合わせなどできるはずがない)なんだか優雅なおどりと音とのアフタヌーンを過ごした感じでした。
それから何を話したかはあまり覚えていないのですが、その後もAndreaとは何度かお会いし、のちにも一緒にライブをするなど何かとお関わりを持つことになることとは…、私たちのしている即興やらの表現活動は全体でいえばそんなにメジャーではありませんがその分つながる人とはこうしてつながるものなのです。
[ys_icon name=”volume-2″]
何枚かあるアルバムの中でも彼女の代表作とも言える一枚。
↓↓↓Amazon:Andrea Wolper「Small Hours」