ニューヨーク/SHARE.nycが活動再開したとのこと・ジャンルを超えた即興表現のシェアの「場」

NEW YORK

チャージフリーでジャンルを超えた先進的な表現活動を共有

ニューヨークで先進的でレベルの高い即興音楽やアートを皆で共有し、なおかつゆるい雰囲気で繋がれる「場」としてすごくありがたい存在、それが「SHARE.nyc」ではないでしょうか?Master Wotazumiがニューヨーク在住の頃からメンバーとして足繁く通っていたようですが、当時は毎週(or 隔週)日曜夜に集まりはじめて未明まで行われていたようです。わたしは2017年にニューヨークツアー(または武者修行の旅)を行った際、最終日にこちらでおどった経験があります。
→2017年久々のNYその6/ニューヨークの活動はグローバルではないローカルだ@iBeam、Park church、Share
SHAREの「場」のロケーションはブルックリンのUnion Street駅から徒歩でアプローチ、港湾地区として昔は荒んだ雰囲気の倉庫街も今はニューヨークで最もクールなエリアの一つとして脚光を浴びております。大人気高級スーパーの「WholeFoods(ホールフーズ・マーケット)」が新しく出店した交差点に面した建物にSHAREの活動の「場」はありました。詳しくは知らないのですが、こちらのスペースは持ち主である第三者のご厚意により空いている時間をご提供いただいているということらしいです。どうやらそこには金銭等は発生していないようで、Therefore(それゆえ)この集まりはチャージフリーという奇跡が実現されているようです。

日が長いニューヨークの夏、ようやく日が暮れはじめる夜8時くらいからなんとなく人々が集いはじめます。スペースはかなり広くソファなどもあるのでそれぞれが思い思いにくつろいだり常連メンバーなどで談笑している感じ。ちなみに参加メンバーにはニューヨーク在住の日本人が多く(決して日本人のコミュニティというわけではありません)日本語も通じるので安心です。運営は自主的に行われている印象で機材の搬入や設営、撤収も全て持ち寄りで行います。さらに部屋のコーナーにはおそらくメンバーが買い出してきたと思われる無人ドリンクコーナーがありビールやスナックがサーブされていて特に値段がついているというわけではありませんが常識的に何ドルかを置いておくという「ここに集うメンバーを信じている」という絶対的な信頼感を感じます。

しかもいちいちおしゃれ

会ごとにメインのパフォーマンスは2〜3組がセッティングされていてその他に即興セッション的なものが流れで発生するようですが、表現手段も音楽にとどまらずスクリーンを設置してのプロジェクションマッピングによる即興(OddRoomingがニューヨークでお世話になった友人のGeoff Matters氏による)やrealtime processing的なパフォーマンスなどかなり先進的な表現方法に触れる一方、それらと生身の人間のアコースティックな演奏やボイス、おどりなどが組み合わされていく様子は「世界最高峰」の表現現場の一つなんではないかと感じております。この場は決して多くの人に向けられたものではないどちらかというとアンダーグランドな界隈なのかもしれないけどそれでも「場」は開放されていて感度の高いアーティストは情報をどこかから仕入れて集まるようです。

ぷフォりはじめるリード部隊

COVID-19のパンデミックによりしばらくの間活動休止していたSHAREですが、この夏より活動が部分的に再開しているとのことです。まだ日曜夜のこの「場」の再開は段階的なものになるかもしれませんが再開した際には、当たり前のように表現活動でつながることのできたこの「場」のありがたさを改めて感じるのではないかと思います。

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