ニューヨーク/物価の高いNYで節約生活を試みる:99セントショップと路上の野菜売りで食材調達

NEW YORK

ニューヨークで生活してみてわかったことなのですが、はっきり言って日本の「食」はダントツで世界一なんではないかと思うくらいレベルが高いです。しかも日本は長年のデフレ傾向もあるのか安くて新鮮で美味しい食べ物が外食含めたくさんあるので、食べ物という観点で見れば日本ほどいいところはないと私は断言します。(寿司がレストランで100円で食べられるというのは海外では信じられないことでしょう)更に幼少からの東京経験を踏まえた私の感覚では、九州F市は近所のスーパー・サニーでも新鮮な刺身が安く調達できてサニーをはじめとする安いスーパーや生産地の近さもあり(直売所が多い)相当レベルの高い食材に囲まれているのだと思います。そんなギャップもあり超物価の高いニューヨークで生活してみて一番最初に苦労したのは食材の調達でした。(2012年頃のことです。)

ニューヨークマンハッタン5th Avenue ニューヨーク公共図書館付近

超初心者編:日本食スーパー「SUNRISE」

居住地のmidtownは高層ビルが立ち並ぶエリアで、そうそうスーパーなどある気配はありません。(コンビニすらない、そもそも日本のような便利なコンビニはニューヨークはにはほとんどない。)Master Wotazumi御用達の日本食材スーパー「SUNRISE」がブライアントパークそばの公共図書館の分館の裏手にあって、最初はそのお店しか知らなかったのです。パッケージも日本語が混ざっていて馴染みがありそちらなら英語が全くダメな当時のRoomin’でもお買い物をすることができました。でも全部をSUNRISEで揃えると値段が高くつき私の感覚とは計算が合わなかったので新たなる食材調達への模索が急務となったのでした。

入門編:都市型スーパー「Gresteds」

英語で会話することが苦手でも徐々に読めるようにはなってきた頃にネットで近場のスーパーを探すとかなり至近距離に「Gristedes」(グリステッズ)というスーパーを発見しました。マンハッタン内にいくつか店舗を持っているようです。勇気を出して行ってみると西友くらいのスーパーマーケットにデリがついたような感じでそんなに面積は広くありませんが、ありとあらゆる商品を取り扱っており値段もそれまでに行ったMUJIやSUNRISEよりは安いと一目でわかりました。何よりアメリカっぽさがムンムンと漂っていて現地を知るにはかなり勉強になりそう。日用品も扱っていたので最低限必要な鍋なんかも調達しました。野菜はオーガニックと普通のものと両方あり値段が違うので選べる感じでした。お肉や魚は買いたいようなものはなかったですが、デイリーフードに関してはかなりカバーしており、最初に訪れた時はアップアップして色々買いました。特に炭酸水は2リットル入りのシュッツァー(甘くない炭酸水の総称)がすごく安くて助かりました。現地っぽいスーパーでの初めてのお買い物で最初はドキドキしながらお会計をしましたがちゃんと掲示板に値段が表示されるので難易度は高くなかったかと思います。

応用編:路上の野菜売り

無事グリステッズで買い物を済ませ、出たところすぐの路上に野菜や果物の露店があることに気がつきました。初心者には明らかにディープなやりとりそうで選択肢としてこのお店での買い物は考えていなかったのですが、英語に慣れていくうちにどうやらこの露店の値段がものすごく安いということに気がつくようになりました。そう、最初は通りすがりで段ボールなどに無造作に書かれた値段すら読めなかったのです。でも読むことに慣れて歩きながら読めるようになると、その安さに魅力を感じずには入られませんでした。ある日勇気を出して買ってみると全てが現金決済なのは当然のことながら値段の設定がなるべくお釣りのいらない端数切りとなっていて結構買っても驚くほど安かったのでちと興奮しました。特に生産地が近いアボカドやアメリカで生産しているポテトなどは日本より安い感覚です。一度味をしめてしまうと、もうスーパーで野菜が買えなくなってしまいます。その露店で買えそうな基本の野菜はそこで調達するようになり、お会計で一ドル単位以下の端数が出ると「Keep the change」(お釣りはいらないよ)と言ってわずかですがチップとしてとっておいてもらうというやりとりを自然にできるようになって我ながら「慣れればなんとかなるものだな〜」と感じたものです。

上級編:99セントショップ「Jack’s」

次第に生活や英語の表示に慣れてきた頃、ダイソーのような99セント均一の「99セントショップJack’s」なるものの存在を知ってしまいました。一番最初に買い物をしていた日本食スーパーのSUNRISEからわずか2ブロックほどの5th Avenueから少し入ったところにあり町の中心に位置しています。(現在はその店舗は移転しているようです。)やはりマンハッタンといえど多様性そのもののニューヨークだけあって様々な目ざとい人々でごった返していました。もちろん節約好きなRoomin’にとっては大得意な範疇です。早速カゴを手にして店内をくまなくパトロールします。こちらの特徴はダイソーなどの100均同様食品から雑貨まで幅広い品揃えを誇り、店の隅々まで商品がひしめいていて、日本ではおなじみの100円ショップの米国版を味わえるというところ。勉強で使うノートとか本当にありがたいですし、Baking powderいわゆる「重曹」もありました!(Roomin‘掃除、洗濯の必須アイテム)
さらに食材調達においては郷にいらば郷に従えと言わんばかりに、ミニキューリのピクルスの瓶詰めなんかも99セントですし(安い!)、現地の調味料などは異常に安いです。パスタ(ペンネ)は500g入りで99セント。日清食品の現地工場製の袋麺は3つで99セントです。それらのレギュラー食材は毎回のように購入しておりましたが、特に私が気に入っていたのはベーグル。日本だとベーグルって少し高級志向というかいいものしかないのですが、さすがニューヨークはベーグルの名店もありますが、「雑ベーグル」もあるのです。だいたい5個入りで袋詰めで1.99ドルくらいだったかな?Roomin’のお気に入りは「Everything」で雑穀入りのベーグルです。安物なりに選択肢があるのがさすが地元食材。あと、「Gyro」と言われるピタサンドに使われるパンのような粉物も5枚で1.49ドルくらいで買えたような気がします。これは半分に切ると中に挟んだりできる薄焼きのパンなのですが、「アボカドとチーズを入れて焼くだけ」にずいぶんハマりました。あと、コーヒーフイルターもアメリカで使われているものなのですが、(波状のフリルのついたカップのような形状)こちらも100枚で99セントと言うことなしです。たぶんコーヒー粉も調達したのだと思います。(いくらで売っていたかは忘れましたが)

スーパーではこのように袋詰めでベーグルが安く買える。(イメージ)

結論:郷にいらば郷に従え

こうして次第に食材の調達がハンドリングできるようになり、私は用途に合わせて日本食スーパーで買うものと路上の野菜売りで買うもの、99セントショップで買うもののバランスが取れるようになってきました。自分の生活圏になくて利用しなかったのですが、チャイナタウンを利用すればさらに東アジアの野菜が手に入りやすいので可能性は広がりそうです。そして物価の高いニューヨークだからと言って何でもかんでも超高いわけではなく、現地で生産されているものは日本より安かったりするのです。例えばピザ。街中には一切れ99セントのピザスタンドが点在しており焼きたてを食べることができるのです。同時にピザの名店もありますのでお店で名店のピザをいただくこともできる(それなりのお金を払えば)この選択肢にたどり着くまでにはかなり時間はかかり、やはり生活してみてわかったことのように思います。

99セントは実質1ドル。
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