2回目の「アートスペーステトラ」での「森の稽古」を行いました。テトラはもうすぐ海という大きな川の近くに位置していて、おそらく昔は港湾エリアの倉庫か何かだったのか一階は天井高が高く、二階三階には長屋のような屋根裏っぽい部屋がついている味わい深いつくりです。7月も中旬となるとかなりの暑さで果たして稽古になるのであろうかと若干不安に感じておりましたが、床が石造りであるせいか、ひんやりとしておりました。前回の稽古で、こちらの石の床の上でおどる加減がよくわからずに稽古の翌日起き上がることができないくらい足が疲れたのですが、今回はどうでしょうか。
まずは床の掃除。雑巾掛けは必須
森の稽古はまずは床の掃除から始めます。ちょうど前日糸島の河合拓始さんがイベントで使用したとのことでかなり片付いていて助かりましたが、自在ぼうきではくと面白いように埃が取れて学校の掃除を思い出します。よしおと一緒に雑巾で床全体をふき、換気のためにシャッターを少し開けた状態で森の稽古の場は整いました。
各々の瞑想で場に身をなじませる
森の稽古は私が東京で参加していた国立稽古をベースとしており
”初の一時間は各個々が自分の身体やたたづまいや在りようを探る作業、誰も何もしめさないし、ひたすら自分で考える。最後の一時間をその時の参加人数で割り（ひとり15分〜20分）じゃんけんで順番を決めておどる。音楽は観る側の参加者が即興でオペレートする。“という流れにしています。
前回は初めてということもあり前半はストレッチやよしおにヨガを教えてもらっていたら終わってしまったのですが、今回は前半部分にそれぞれが自分自身で過ごす時間をつくることができそうです。いずれ慣れてくれば何も言わなくてもそれぞれ勝手に瞑想を自身に問うという状態になるのが理想ですが。まだ2回目なのでとりあえず足腰のストレッチは一緒に行い、残りの20分ほどを各々の瞑想の時間としました。この各々の時間では、なるべくものを考えないでただそこにいることを全力で行うことを自身で勝手に試すことができればなと考えておりますが、それはまた私の考えであり人それそれの過ごし方をして場に身をなじませるような効果があればいいかなと考えます。
じゃんけんによる順番決めでおどる
時間なのでおもむろにあつまりじゃんけんをします。私はどうもじゃんけんに弱いらしく二回連続負けということでおどりの場へ。白い天井の高いハコの中でただいることができるのは、ある意味おどり手冥利につきます。かといってあまりその場に浸っていればいいというものでもなく稽古ではよりニュートラルな方向へもっていくことがOddRoomingの課題テーマです。森の稽古のおどりでは基本みている人が音楽を選んでオペレートしますが、今日もよしおの神出鬼没な選曲が光ります。今のところこの稽古は最小限人数での開催にしていて皆それぞれやることがあって結構忙しいですが意外な能力がアウトプットされる可能性もはらんでいて悪くないなと思います。
それぞれの「場」への関わり
よしおのおどる際には私が音楽を初見でオペレートします。音楽センスにあまり自信はありませんがそれはこの稽古ではあまり問題ではありません。よくできた流れの音響でおどると気持ちよくなりすぎてしまい時に深く掘り下げることを阻みます。公演ならいいのですがこの稽古の狙いではないかなと。あまり脈絡のない選曲の中でも静かにしっかりと時を過ごすよしおと、テトラの運営メンバーとしてお立会いいただいているCapture主宰の中村勇治氏の即興演奏の参加とそれぞれがそれぞれの感覚で出し引きを考える、この雰囲気は私の目指すものでもあります。
稽古の後は感想や近況など表現活動の話を
稽古の後は今日のおどりやそれぞれの活動について言い合う時間もセットです。皆の感覚として前回はまだ稽古以前のような状態だったけど今回はそれなりに稽古になってきたのではないかという手ごたえがありました。そして私も前回はあんなに足が疲れたのに、その日は踊ったあとますます元気になりさまざまなモチベーションが湧き始めるのを感じていました。不思議なものですがおどりの活動が明らかに何かの栄養になっているとしか思えないのです。
前回の森の稽古はこちら
→森の稽古＠アートスペーステトラ/異種舞踏稽古はじめました/無機質な空間で困る経験を刻む
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