2016年7月7日/糸島Green Chordにて「銀河鉄道の庭」というイベントやりました

BUTOH

七夕の日に踊ることなんてあまりないのですがたまたまその夏、東京時代からの盟友・おどりの木村由ちゃんが7月初旬に九州ツアーをするということで、その時糸島にいた私がこのイベントをオーガナイズさせていただきました。会場の糸島の音楽スタジオGreen Chordは、糸島の実家の徒歩圏内にある「場」で、そういうと簡単に聞こえるかもしれませんが、Green Chordがある糸島の二丈エリアの距離感は車での移動が前提となっている田んぼと山と海に囲まれたカントリーサイドで、その中において徒歩圏内にvenue(ヴェニュー、要するに「場」)ができたというのはもうほとんど「事件」といってもいいでしょう。もともと糸島のギタリストの波多江さんがその七夕の日を押さえてくれていて夕方からライブをすることになり、せっかく糸島のこの場での会なので、糸島の同士みたいに私が勝手に思っているピアニストの河合拓始氏をお誘いし、さらにGreen Chord発の音楽ユニットLantern.をブッキングするという禁じ手を使い豪華なイベントになりそうな予感です。私はLantern.の田んぼの真ん中を通る筑肥線の姿を歌った銀河鉄道の歌がとても好きなのです。さらに、Green Chordには庭に面した能舞台のような外の廊下があり、普段ライブでそこを使う人はあまりいないのですが、私はこちらでライブをするなら絶対にこの舞台を使いたいと思っていました。観客の人たちは野外の庭に椅子を並べてみるスタイルです。
そういうことでこのイベントのタイトルは「銀河鉄道の庭」と名付けました。

入場無料・投げ銭歓迎が最強

さて私はいわゆるこれで生計を立てているわけではないのでプロのアマチュアと言えるのかもしれないのですが、今回のイベントのチャージは本来であればプロのミュージシャンの方々に数名お集まりいただいているので何千円かというところになるかと思います。でも今回は広がりや不特定多数の方が気軽に集う会にしたくてRoomin’が大好きな「入場無料・投げ銭歓迎」という料金設定とさせていただきました。
→舞踏の値段/辿りついたのは「入場無料・投げ銭歓迎」Donations are greatly appreciated
まぁでも私の経験上、ちゃんとしたパフォーマンスをすれば最低でも1,000円は入れてくれるし、しかも最高額5,000円入れてくれた人もいたことがあるので、やはり芸人の原点のようなものであるというか、手ごたえを感じる指標にはなります。

その日は平日で当時は有給を取るという雰囲気もあまりなかったので、普通に会社へ行き早退させてもらって会場へ。たまたまその日はロンブーの田村淳さんが糸島に来ていてGreen Chordにも立ち寄ったのですがその際に芸能人の彼に目もくれずに東京からきた由ちゃんとの再開で盛り上がるこっち側のメンバーがなんだか愛しく感じました。その日は舞踏靑龍會の原田さんもわざわざ遠方からお立会いいただき、地元の子どもたちなども集まってくれて、いい感じでその庭でのイベントは開幕しました。

九州は東京に比べるとものすごく日が長くて夜8時くらいまで明るいのですが、まだ明るさも残る時間帯にLantern.のパフォーマンスがはじまりました。彼らの銀河鉄道の歌に移行する頃には夜の帳がおりバッチリなタイミングでした。Lantern.効果でこの段階で子どもたちが集まってくれていますが容赦なく即興の時間帯に入ります。夜に移行する中、波多江さんと河合さんが能舞台にスタンバってそれから私がおどり、由ちゃんがおどって幽玄な時間帯をみなさまと共有できたかなと思っています。(子どもたちは若干ポカーンとしておりましたが…)

その日はまぁまぁの投げ銭が集まりなんとかチャージバックを出すことができて、何よりも出演いただいた糸島の波多江さんや河合さんが楽しんでくださった手ごたえがありましたので、いい会になったのではないかと我ながら思っています。東京に住んでいた頃、七夕は雨の特異日で今まで一度も晴れ(つまり天の川)を味わった記憶がないのですが、その日は雨に会うことはなく、もし雨であれば成立自体が厳しい「庭フェス」を無傷で行えたので大成功といえるのではないでしょうか。

タイトルとURLをコピーしました