広島には個性豊かで心地いいハコがいくつかあるのですが、以前ご紹介した広島・可部線の「上八木駅」すぐそこにある「カフェ・テアトロ・アビエルト」で定期的に開催されている即興セッション「インプロバー」の開催日に広島に来ることができたので参加させていただくことにしました!
→自由参加即興セッション「インプロバー」@広島カフェ・テアトロ・アビエルト/おいしいごはんも
参加といっても特に予約などは必要ありませんし、ジャンルは自由で見学のみもOKという自由度の高いイベントで、おまけに参加費は無料ときています。こちらではカフェ営業をしており1オーダー以上必要ですが、ドリンクメニューはお茶類からアルコール、そして充実のフードメニューも捨てがたいラインナップです。
その日は福岡の舞踏靑龍會に広島から通う地元在住の滝worrier氏が仕事(夜勤!)があるにも関わらず駆けつけてくれて、彼女とも初めての絡みとなりそうです。会場に到着するとアビエルトのオーガナイザーである大槻オサム氏を中心にこちらのインプロバーの定例メンバーで結成された「八木山IBM」(インプロ・バー・メンバー)というグループのレギュラーメンバーが集っていて、ざっと見たところパーカッション、サックス、ストリング、ギターシンセなどが持ち寄られていますが会場にはピアノもあり、民族楽器なども置いてあって自由度高め、ちなみに法竹演奏のMaster Wotazumiも上八木IBMのメンバーです。他にもその日初めて参加される方や、お茶がてら見学をする方もいらっしゃいました。
役者でもある大槻オサム氏も身体表現(おどり、ボイスなど)をメインでされる方なので、滝氏とRoomin’とでその日は身体表現がちと多めな感じでしょうか?でも久々改めてこちらのステージを見てみると、床や壁は黒一面できちんと小上がりになっていて劇場仕様となっており、何より天井高の高さは特筆すべき空間で容赦なくおどれそうです。
Photo©︎Master Wotazumi
その日によって多少時間などは変わるようですが、いつからともなく即興が開始し、だいたい30分程度の回を何回(2〜3回?)か行うといった流れでした。終わり方も特に決まっておらず、皆が「終わったな〜」という気配や呼吸を察して終わるといった、即興ライブでいつも行っていた感じですね。とはいえ昨年からコロナ禍で即興演奏の方と行うライブにずっと参加していないので、よく考えたらこの感じ相当久しぶりだったんだな〜と思いました。
2回目の即興がすすみ大槻さんによって会場の花瓶に生けられていた今の季節のお花・矢車菊が撒かれていくなどこの会場ならではの展開、黒一色の会場に紫や紅色の存在は小さくとも生えて、その存在に全体が凝縮する形で終盤を迎えました。そこにあるのはジャンルを横断した即興の行為の練り合わせられた時間。舞踏にとっても即興の感性を鍛えることは必至の命題であり、稽古などによって身体性を獲得した存在であるからこそ他者と響き合うことができ、またその時の感覚を自らに持ち帰ることで答えのない存在感を獲得していくものなのかなと思います。
そして久々にいただく大槻さんのカツカレーは絶品でございました。。。