糸島のピアニスト河合拓始さんと箱崎水族館のライブで共演した帰り道に、河合さんが糸島の「糸島の音楽スタジオグリーンコード」で出演があるというご案内をいただいたのですが、其の内容がOddRooming的に非常に興味深いもので、ぜひ観にいくことにしました。其のイベントはミュージシャンにして「神楽」の研究家でいらっしゃる三上敏視氏の神楽研究のレクチャーと、それにコラボして河合拓始さんの地元伝承のわらべ歌や民謡などの演奏が行なわれるというものでした。ちなみに会場のグリーンコードはOddRooming親家、つまり実家の近所にあり、OddRoomingの肉親であるイヌカミリョウが運営に関わっている関係の深い「場」です。
ローカルほど濃いエッセンスが存在するという神楽の在り方
其のイベントの前半では河合さんの演奏があり、グリーンコードにいつの間にか一応ピアノがちゃんとあって、ほんの2〜3日前に河合さんと即興でご一緒した時とはまた一味ちがうしみじみな独奏を聴き、結構それだけでも満足したのですが、いよいよ三上さんのレクチャーへ。それは知識とか教養とかというものでは到底得られないであろう、実際にその場にいないと絶対に得られないような感性とフィールドワークから成る映像の数々。私をはじめとする一般の人々が神楽に抱く理解からは想像もつかないようなDeepなローカル神楽の「リアル」をみせて頂いたような気がして、「神楽研究家」と名乗っておられていてもそれってすごく「現場主義」的な気がしました。むしろ氏のそういったフィールドワークへの楽しみが溢れ出てきていて、これはレクチャーと言えるかもしれないが決して「学び」という範疇ではないなと思いました。さすが、河合さんが関わっていられることのあるイベントだな〜と思った次第です。
ちなみにこのイベントを観に行くために糸島にとどまったMaster Wotazumiは三上さんの書籍をすでに所有していたほど注目していたらしく、この会も満喫しておりました。おそらく、はじめからこのことを予定に入れていたら、サインをもらうために本を持参していたことと思います。レクチャーが一通り終わった後で三上氏にかなり質問をしていたので非常に満足していたようでした。
昨今の「鬼滅の刃」ブームにより神楽への注目も非常に高まっていることと思いますが、きっと三上氏は今まで通り観たい神楽に出逢っては独自に楽しんでいるのだと思うのです。ブームとは関係なく。
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日本には本当にヘンテコで独自性の強い神楽がたくさんあるんです。其の時にたくさんスライドを見せていただきましたが、こちらの本だったらみられるかもしれません。三上氏が毎年全国の神楽を見て歩き、その数70という著者が書き下ろした、初の総合的な神楽案内。
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