クリスマスの京都へ京大西部講堂舞踏公演を観に:前編/高橋巖先生の講演会へ「カタチとイノチ」

BUTOH

12月といえばクリスマスに京都へ行ったことを思い出します。2017年11月の舞踏靑龍會のアトリエ公演にいらしていたマツモトキヨカズさん(マツキヨさん)が企画をした小林嵯峨さんが出演される舞台をあの京大西部講堂で行うということを伺い、「京大西部講堂」といえば昔から土方巽の写真でみていて舞踏にとって重要な場所であるに違いないという勘があって、普段滅多に自分が踊る以外で出歩くことのないわたしですが、その時は何かピンときて「そうだ、京都行こう」と思ったのでした。公演の日程はまさにクリスマスイブイブとクリスマスイブで、天皇誕生日の祝日(平成時代)と日曜日と有給を1日とって、マツキヨさんに舞台の予約を入れ、いざ京都へ。公演の前日、京都で、シュタイナーなどの研究でおなじみの高橋巖さんの講演会があるのをMaster Wotazumiが目ざとく見つけて、初日はそちらの講演会に参加しました。京都へ到着しそのまま駅前のキャンパスプラザにある会場へ。会費は3000円くらいだったかと思います。入り口で受付をして大学の講義室のような会場の席に着くと結構わらわらと人は集まってきていました。Roomin’は一応教員免許を取得していて、美大生時代にシュタイナー教育に興味をもち傾倒していたものですが、知識の取得に疎いRoominですら高橋先生の著作を貪るように読んだものでした。さらに高橋巖さんは笠井叡さんとも非常に関係が深く、舞踏の世界とも関わりがあるヲ方なのではないかと勝手に思ってしまいます。

その日の講演のテーマは「カタチとイノチ」というもので全ての形には命が宿るということを実に親しみやすく優しい語り口でお話しされていました。我々身体即興表現に関わっている者においては瞬時にどのような部位にも命を宿らせていく必然性はあるわけで、今までは個人的な一感性にすぎない命の宿らせ方について高橋先生がまるで昔話をするかのような穏やかな口調で具現化してくださったことにより、我々の考えていることはあながち間違ってはいないのだと非常に心強く思いました。身体と知恵や知識、そして感性を凌駕しておられる穏やかな身体性には勝手に親近性を感じずにはいられませんでした。その日会場で販売されていた機関誌「すばる」にサインを頂戴し、自分は舞踏をしていることを述べると氏は目をキラキラと輝かせて「おどりはまさにカタチとイノチですね」とおっしゃったことでRoominは心の底から舞踏をやっていてよかったと思うのでした。

会場にて求めた機関誌「すばる」(日本人智学協会刊)にいただいたサイン

OddRooming一行は大きな心の成果を得て充実感に浸りつつ半ば興奮状態で会場を後にし、無類のタワー好きのMaster Wotazumiと京都タワーへ。こちらへ来るのは中学校の修学旅行以来かもしれませんが、近年リニューアルしたらしくて、地階にはニューヨークみたいな雰囲気のフードコートができていて、かつてのコテコテの観光地から今の時代に合わせて変容している様子に悠久の時の流れを感じるのでした。こうしてクリスマス京都旅行の一夜目がすぎていきました。(Dec. 2017)


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何冊も高橋氏の本を読んでいるMaster Wotazumiオススメの一冊。
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