孤高のサンバダンサーSunday Michiru/2019年の躍動ぶり@パサール満月祭

BUTOH

2016年夏に「舞踏靑龍會アトリエ連続公演」で衝撃の復帰の舞を果たし以来毎年夏にサンバを披露していた孤高のサンバダンサーSunday Michiruですが、昨年に引き続き、2021年の夏もコロナ禍の状況を鑑みてアトリエ公演でのサンバは中止となりました。本家ブラジルのリオのカーニヴァルですら2021年は中止となっているくらいですから仕方ありませんね。
→Sunday Michiruの代わりと言ってはなんですがOddRoomingが出演することになりました。

2019年アトリエ公演
Sunday Michiruによるオープニングサンバ

毎年アトリエ公演では会場となるアトリエ周辺の川の橋の上やら田んぼやらで神出鬼没に孤高の舞を披露していたSunday Michiruですが、コロナ以前の2019年にはそのほかのイベントへの出演もしておりました。そのひとつが島根県浜田市で行われている野フェス(?)「パサール満月祭」だったのですが、このイベントは日本海のものすごく綺麗な海岸沿いにある松林の中で毎年のように行われていて、ステージでのライブの他にもフードや物販の出店などもあり、キャンプしながらそこでゆっくり過ごす解放区のような雰囲気はかつてヒッピーと呼ばれていたようなものにイメージは近いかもしれません。とはいえ運営は割としっかりしていて出演も誰でも自由にできるというものでもないようです。

@パサール満月祭2019
このステージの背後には美しい海が広がる

こちらのステージに毎年招聘されている「ヤマネコ座」というグループの主宰、タムラ・ド・ヒサシィ氏とは広島で知り合い、Master Wotazumiの広島での活動で大変お世話になってるのですが、2019年夏にSunday MichiruとRoomin’をこちらのステージに呼んでくださいました。Roomin’の舞踏とSunday Michiruが同時に出演することは滅多にないのですが、タムラ氏から舞踏とサンバどちらもというオファーでしたのでその日は特別にそういう演目を計画させていただきました。(2018年に京都で行なった非風ケツ能団の主催公演でもサンバと舞踏が同日に出演しておりましたが…)
ちなみにタムラ・ド・ヒサシィ氏もダンサーですがそのメインとするのはフォークダンス(!)というかなりユニークな存在、それでいて舞踏やその他の踊りにも詳しく広島ではキーマンとも言える人物かと思います。

ヤマネコ座の出演者一同にピックアップしてもらって広島から現地へ。みなさん一同はそれぞれの演目以外にもバーレスクのショーも行うという芸達者ぶりで、特にバーレスクには気合が入っており、メイクの仕込みとかものすごくてSunday Michiruも負けそうです。舞踏の仕込みも終え、ヤマネコ座のステージは一番最後の演目なので、それまではほかのステージでバーレスクショーなどを堪能させてもらいました。こちらでは露店のようなバーカウンターもあってお酒も飲むことができるのですが、一応本番前は飲まないことにしているのでガマン…。 真夏なのに海岸に近いからか、それとも市街地から離れているからなのか、一切の空調はないはずなのにすごく快適な夜です。大人も子供も犬も皆好きなところに座りくつろぎながら楽しんでいます。

そしてタムラ座長のフォークダンスによる口上とともにヤマネコ座のステージがはじまりました。序盤に舞踏へつながる流れでしたのでどこからか歩み出て登場しソロで15分ほど時間をいただいたので割とじっくりとおどることができて感謝です。ちゃんとPAもあって音源も使用できたので「森の生活」で使用した曲で一応盛り上げて次のヤマネコ座の演目へバトンタッチします。(何人もの出演者の演目をリレーでつなぐような構成。)さらに女性陣のリーダー的存在チコバード氏による圧巻のファイヤーダンスが披露され、十分に会場を熱々の状態に温めてくださってからのサンバです。そして総勢での演奏と踊り、どこから構う大量の紙吹雪の渦…。もういうことありません。

この年には12月にも広島にてイベントを行いその際にもSunday Michiruは出演させていただきました。そのあとは2020年のコロナ禍への突入となりSunday Michiruの舞いも久しいものとなってしまっていますが来たるべき時に備えいつでも舞えるように爪を研いでいることと思われます。

帰りの道の駅でみた風景。日本にはまだまだ知らないところがたくさんある
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