以前、「ベストオブネーミング」としてご紹介した「踊りたいムズ」(by 高砂舞踏協同組合)に寄稿させていただいたのですが、代表のきよこさんからできたての「踊りたいムズ」12号が届きました。
→ネーミングというクリエイティブ/ベストは「踊りたいムズ」の妙 by 高砂舞踏協同組合
まぁ、寄稿といっても私に限っては自分が3ヶ月ほど前からスタートさせたこのウェブサイトのご紹介を兼ねさせていただいたので私の内容はたいしたものではありませんが。
このネーミングの素晴らしさもあって「踊りたいムズ」がとても好きでなるべく注目しているのですが、そもそも私はこういった自らメディアを立ち上げるという活動そのものに尊敬の念を抱いております。この「踊りたいムズ」のように法人や団体がその活動内容などを紹介する媒体を仕事の場では「オウンドメディア」と呼んだりしています。代表されるのは企業や団体のウェブサイトだと思いますが紙媒体だって立派なオウンドメディアです。「踊りたいムズ」には、日本各地で活動をされている舞踏家や舞踏に関わりのある方々の文章が寄せられているのですが、この最新号12号のテーマは京都でおこなわれた「京都国際舞踏祭」に関する感想や、このコロナ禍に思うことを自由に述べた文章が掲載されています。私も前回の「第2回京都国際舞踏祭」には参加させていただいたのですが、その際に照明でお世話になった務川さんの文章が収録されていたことをとても嬉しく感じました。京都国際舞踏祭の現場は4日間に渡り1日約10組を2公演ずつ踊るという非常に過酷なものだったのですが、あの切羽詰まった状況の中、素敵な照明を入れてくださって周りの方にも照明を随分褒められました。しかし彼は少しも偉ぶることなくご自身もまるでおどっているような気持ちで照明をされていたのかなと、彼の舞台への姿勢には親近性を感じずに入られませんでした。また、出演者でありながらスタッフとして会場の食事を支えたきよこさんの、台所の大変さを物語る記事も具体的な数字で示されていて、うわ〜と思うし、感謝の念がたえません。。(会場にはキッチンがあったので会期期間中の出演者スタッフの食事の手配を全て手弁当でされていて、7日間で炊いたお米は22kg、1日あたり2升3合になったとのことです。)こういうリアルってすごく興味を引く内容ですよね。ご本人は大変だったと思いますが…。
ちなみに奥付によると「踊りたいムズ」では、幅広く投稿ダンサーを募集しているとのことですので舞踏と関わりのある方は高砂舞踏協同組合までお問い合わせしてみてはいかがでしょうか?
そうそう、舞踏のオウンドメディアといえば、東京中野の舞踏の聖地「テルプシコール」が出している「テルプシコール通信」も180号を超えて発行が続いております。東京を離れて久しいRoominにもいつもお送りいただき感謝しております。こちらの冊子のコンテンツはテルプシコールでの公演スケジュールから始まり、大部分を占めるのは最近テルプシコールで上演された作品への評論となっています。テルプシコール通信の定期購読をご希望の方は年間1,000円で郵送していただけるとのことですので興味のある方はぜひ。