ニューヨークでまだまだ現地に馴染めない頃、貴重な情報収拾の方法として日本人向けの新聞やフリーペーパーがありまして、かなりお世話になりました。だいたいそれらはサンライズなどの日本食材のお店とか、紀伊国屋ニューヨーク店とかで入手できるのですが、(「週間NY生活」とか「よみタイム」とか、今もあるのかな〜)結構イベント情報も載っていたりするのです。その記事にクイーンズのロングアイランドシティにできた新しいギャラリーの記事を見つけて、しかも、私の卒業した美大出身者によるグループ展が行われているということで、これは行かねばと。学校のお友達のアートに興味のありそうなJennyを誘って一緒にいったのが「Resobox」との最初の出会いでした。
日本語さえ通じればギャラリーのオープニングパーティーに関してはかなりのベテランという自負があったので、知り合いは誰もいなかったのだけどJennyと二人でいざギャラリーへ。ニューヨーク在住の同窓生のグループ展ということで作品自体はクラフトあり、書あり、写真あり、いろいろありなゆるい感じ。(失礼)その中で異彩を放って魅かれた日本画があり、Jennyもその絵が気に入った模様。描いたのは大野さんという日本画科出身の方で会場にいらしたので、久々の日本語が通じる表現活動の会話にもうそれはそれは嬉しくて…。舞踏の話とかしていたら結構調子が出てきてそれからどうやらこちらのオーナーらしい方に話しかけたのかなと思います。Resoboxは開廊当初、池澤さんと田代さんというお二方で運営されていたのですが、聞くところによると池澤氏はビジネス担当で田代さんはアート担当といったような形ではじめられ、風貌もお二方とも素敵ななんとなくそんな感じで、すごくいいコンビネーションだなと思ったのが第一印象でした。(現在は池澤氏が運営されています。)
RESOBOXとはその後も何かと関わりを持つことになるのですが、その時点ではそんなことは想像していませんでした。ここは私がニューヨークに来て、自力で自分の感覚で見つけた最初の場所(ハコ)だったのです。